南日本環境センターでは数年前より、環境保全の一環として、日本ミツバチの飼育をしています。 ミツバチの活動は、野菜や果物を実らせるための受粉に欠かせない、自然サイクルの中でも大事な歯車の一つです。 養蜂は、決して簡単な作業ではありませんが、近辺の植生の活性化に繋がるよう、今後も取り組んでいきます。
南日本環境センターのミツバチは、過去最高8群まで増えましたが、冬には天敵のスズメバチの被害に遭い2群にまで減少してしまいました。
毎年、この天敵スズメバチとの戦いです。
ミツバチは、スズメバチに対して抵抗力を持たないので、1日で壊滅的な被害を受ける事もあります。
飼育する環境など、人間との共存が無ければ、ミツバチは生き延びることすら出来ないのです。
しかし、そのミツバチがいなければ育たない生命も有ります。敷地内に植えられた晩白柚(ばんぺいゆ:ミカン科の果物)もその一つです。自社管理の浄化槽で綺麗になった水と、養蜂しているミツバチの働きにより、毎年多くの実をつけます。敷地内という狭い世界で一つのサイクルを作ることで、私達自身の環境への関心も更に深まりました。
南日本環境センターは、ミツバチプロジェクトの一環として、“日本の緑化に最適で、日本で最も遅く花咲く植物であり、日本蜜蜂が多く訪花する「ミツバチ菊、菌根イソギク」”(日本蜜蜂サポート普及会パンフレットより引用)の栽植を計画しました。
日本蜜蜂サポート普及会で購入し、平成28年4月30日に植付が終わりました。
パンフレットによると、10月下旬から12月下旬まで満開とのことで、地面が彩り鮮やかな黄色で覆い尽くされるのがミツバチ共々楽しみです。
性格も温厚で、植物への食害もウイルス媒介などのリスクもなく受粉の手助けをしてくれて、さらには蜂蜜やその副産物 まで、私たちにもたらしてくれるミツバチは、けなげに働いてくれる益虫No.1です。
天然100%の蜂蜜というものは、食すると花畑の香りが口いっぱいに広がります(口福)。 それはまさにミツバチたちが旅してきた花畑の美しい情景が目に浮かんでくるほどです。
地球規模でミツバチの数が減っている近年、ミツバチたちからのメッセージを受け止めましょう。 自然の意味を教えてくれています。