浄化槽で処理された水の二次的活用と、水処理の更なる可能性へ向けた技術の向上を目的とし、浄化槽処理水を利用しホタルを飛ばす試みを行っています。汚水処理施設の維持管理に携わる企業として、『地球規模の視野に立ち、生物が恒久的に生命を保ち続ける環境を保全する』という会社基本理念のもと、浄化槽の環境保全に対する貢献を高めるため、新しい技術を探求し、その実現に取り組んでいます。
浄化槽の環境保全は当社の原点で、ホタルプロジェクト実現は長年の目標であり夢でした。
社内から出る汚水を浄化槽で処理したものを原水とする水路(せせらぎ)を造り、それらを取り巻く水環境でホタルを発生させるというものです。「せせらぎ」という水の流れを作るため、ポンプや配管等も使用して、常時循環により水を動かしています。また、循環水に対してろ過設備を設置することによって、より高度な処理を行う循環浄化試験も行っています。
机上の空論と思われた計画に熟考を重ね、試行錯誤をし、平成21年よりホタルの養殖や水路造り等具体的な準備段階を経て、ついに平成22年8月より水路への通水を開始しました。平成23年3月に養殖した幼虫を水路へ放流。同年5月には、その水路で育った幼虫たちが成虫となって飛ぶ姿を見ることが出来ました。
この水路には、ホタルの幼生の餌となるカワニナはもちろん、小魚や川エビが泳ぎ、コケも群生しています。岸には、ヨシやヨモギが生い茂り、そこに昆虫たちも集まって来ます。美しい自然環境に育つ生物たちも暮らせる水環境を土台とし、一期目から、養殖・放流したホタル幼虫の羽化を見ることが出来ました。しかし、最終目標はあくまでも「養殖を伴わない、ホタルが自然に定着する水環境を造ること」です。羽化したホタルが産卵し、また次の世代が孵化から羽化、そして産卵する。そんな、多くのホタルが乱舞を繰り返す時を夢見て、希望と楽しみを持ちつつ、目標実現に向けて取り組み続けて行きたいと考えています。
今年もホタルの幼虫を放流しました。
放流前の幼虫たちです。
水路内にはだいぶ定着したカワニナが、
暖かくなると共に水面下に姿を現すようになりました。
放流したホタルの幼虫は、石の下へ隠れていきました。
無事に成虫になってくれますように…。
水路脇でも、少しずつ緑が目立ってきました。
水際のクレソンやコケにも元気が見られます。
水際のコケは、ホタルの産卵場所として期待しています。
今年も水路でホタルの発生を確認しました。まずは5匹。今年は何匹の飛翔が見られるのでしょう。
日を追うごとに少しづつ増え、1週間後の今日には15~20匹の発生、飛翔が見られました。ホタル独特のリズムで複数の光が同時に点滅し動くさまには、何度見ても癒されます…。
ホタルショット集
ホタルの光をひたすら追いかけたビデオ
敷地内のあまり広くはないスペースを工夫して有効活用しています。(ちなみに環境科学協会にはお墨付きをいただいているということを追記しておきます。)
(施工状況は、(有)南日本設備サービスのサイト)をご参照ください。)この他、ホタルの生態についても書いています。
季節的にもう少ししたら、せせらぎに大蛇が涼みに出現するとのことです。実際に敷地内で、自分も全長2m前後のアオダイショウを見かけたことがあるので、もしかしたらその仲間かもしれません。正直
あんまりお目にかかりたくはないですね…。
ちなみに、暖かく無風で月明かりのない夜にほたるは光るそうです。夕方のニュースで言っていました。あと雨が降ってもだめらしいです。ホタル観賞の際に参考にしてみてください。
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